ナルシスト大西洋紀行:「あの時感じたエネルギー」

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私は今回の旅で、NY、Boston、Washington DCという東海岸の、それも発展している都市しか訪ねていないので、今回の記事は、「いやいや、君は本当のアメリカを見ていないね」と反論される事覚悟で書きます。

NYのチャイナタウンに行って、びっくりした事。

「な、何なんだ・・このエネルギーは!!

今までロンドンの事を「多民族主義が確立された都市」と思ってきましたが、NYのチャイナタウンのエネルギーといったら、もう比べものにならないものでした。もちろん良い意味でです。

ヨーロッパとアメリカでは、「移民」に対する見方が異なるのは明らかです。「外からやってくる者」とみなすヨーロッパ、その一方でアメリカは移民によって成る国。と、聞こえはアメリカの方が平等なように聞こえますが、正直なところ、私は「白人至上主義」がアメリカにもしっかり存在すると思っていましたし、だからこそヨーロッパとアメリカを「西欧」というタームでひとくくりにしてきた所があります。

ところがどっこい、NYのチャイナタウンで目にしたのは、肌の色に関係なく、皆がすっごく堂々としていたんですね。少なくとも、私の目にはそう映りました。キング牧師の演説が、たった50年前にこの国で行われたなんて。本当に今でも信じられません。

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行った先は、アメリカに移民した中国人の歴史や、中国系アメリカ人のアート作品を展示する博物館。有名な建築家によって設計されたらしく、非常にモダンなつくりでした。

日系アメリカ人の大学教授が書いたアジア人のアメリカ移住に関する本があったので購入。アジア人のアメリカ移住は1800年前半から始まった事。やはり数でも、中国からの移民が圧倒的に多かったようです。日本からの移民と違い、教育を受けていない人が多かったので、肉体労働者として働いた人が多かったようです。

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特に、国内の鉄道建設に大きく貢献した中国人。しかし黒人同様、アジア人もひどい扱いを受けていました。平等な権利を与えられていなかったから、中国人は自分たちの中で結束を強め、それがチャイナタウンのようなコミュニティー形成につながっている部分もあるようです。なるほどなぁ。「中国人はどこにいってもチャイナタウンをつくる」と文句を言う人もいますが、もしかすると、チャイナタウン形成を遠回りに促したのは、彼らの先祖の中国人に対する醜い扱いのせいだったかもしれません。

まさに、移民が作り上げた国、アメリカ。果たしてどれだけのアメリカ人が、中国人が鉄道建設に大きく貢献した事を知っているんだろうか?と考えた時、やはり白人至上主義はまだまだ消えていないのかもなぁ・・と思いました。

今日では、「中国系アメリカ人」というカテゴリーは多くの人に受け入れられているようです。かなりの数の中国系アメリカ人がいますしね。私も何人かの中国系アメリカ人の方とお話をする機会がありましたが、中身は思いっきりアメリカ人でした。当然ですよね。

個人的に、今も思い出すだけで辛くなってしまう・・そんな人種差別をヨーロッパで受けた事はありませんが、「ヨーロッパ/西欧至上主義」はやっぱり未だ存在すると感じる時はよくあります。NYのチャイナタウンで見た光景は、そんな私を勇気づけました。

「だってさ、最終的には皆同じやもんなぁ012.gif」。そう改めて実感させてくれたのは、アメリカの、どこからともなく湧き出るパワー、エネルギーでした。

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イタリアに住んでいて、よく思うのです。「いつか、誰もがイタリア人になれる日が来るのかなぁ」って。多民族主義の歴史が浅いイタリア。最近では、だいぶ変化していきているように感じますが、アジアのルーツをもつ私たちが、アフリカのルーツをもつ人たちが「イタリア人」として社会の中で認められるにはまだまだ時間がかかるように感じます。肌の色が違うから、見た目が違うからどうしても同じように見てもらえない。

かつては、この国からもアメリカに多くの人が移住しました。肌の色が同じだからと、アジア人やアフリカ人ほどの差別を受けなかったものの、イギリス系・オランダ系・ドイツ系の人達と同等の扱いを受けなかったイタリア人。

「外」から来る人の痛みを、苦しみを、葛藤を理解してくれる人たちやんな、って私は信じていたいです。






Commented by September30 at 2014-06-17 00:00 x
ようこさん、こんにちは。

アメリカの白人至上主義。
厳然として存在します。
ですからオバマ氏が大統領に当選した時には信じられませんでした。
そして
「アメリカもまだ捨てたもんではないじゃん」と嬉しくて
アメリカという国を見直してしまったことを覚えています。
私の中でこの国を一段格上げしました。

ところがそれ以後共和党のオバマ氏への攻撃は凄まじく
彼の政策へは事ある毎に猛反対を続けて最近でもそのことがテレビのニュースになっていない日はありません。
共和党の根底に根強い人種偏見が働いているのは
残念ながら動かすことのできない事実のようです。
ラストネームが母音で終るような人を彼らは大統領として認める事ができないのですよ。
Commented by 呆れる at 2014-06-18 05:28 x
白人至上主義。
そういう人も居るけれど、そういう人じゃない人もアメリカには沢山存在していますよ~。

私も米国在住ですが、本当にいろんな思想、人格の人が存在していると思います。

こちらで嫌われるというのはそれなりのマナーの悪さ、素行の悪さ、犯罪の多さ、嘘の多さ、民族(人種)で固まってつるんでいる、などが大いに関係すると思います。
白人であれアジア人であれ、黒人であれ。
人種での比率による心象などはかなりありますが。

同じ状況に置かれていても、悪事や犯罪に身を染める人とそうではない人がいるように、肌色に拘わらず温かい人柄は好かれるものです。

もちろんアメリカは差別主義者が皆無だとも、有色人種至上主義だとも申しません。
政府や1%富裕層が腹の中で何を考えているのかは解りません。

が、政府機関でマイノリティ優遇制度による(逆白人差別)恩恵を受けたり、黒人コミュニティや様々な黒人のみの大会は許されているのに、白人がこのようなことをすると非難囂々となるのもアメリカだと感じています。

逆に、常に被害者意識を持ち続けながら、心の中では憎悪でいっぱいの人種差別主義のほうが怖いです。

Commented by Yoku1210 at 2014-06-19 04:54
September30さん

こんにちわ!

ご意見ありがとうございました。September30さんは白人至上主義は今尚アメリカに存在するとお考えなのですね。何十年もアメリカにお住まいのSeptember30さんですから、「人種」について考えさせられる、いろんな場面に遭遇されてきたかと思います。アメリカの中でも、地域によっても大きく異なるのでしょうね。

オバマ氏が大統領になったとき、私はイギリスにいましたが、かなり話題になった事を覚えています。
私にとって、アメリカの政治家が何を考えているかさっぱりわからないのは、共和党もオバマ氏も同じですが・・
Commented by Yoku1210 at 2014-06-19 04:59
呆れるさん

貴重なご意見ありがとうございました。呆れるさんのおっしゃるように、アメリカにもいろんな人がいると思います。

興味深いなと思ったのは、呆れるさんのご意見にもあったように、人種差別=白人が非白人に対してする差別と考えられがちであるという点です。私もそのご意見に賛成です。これはこれで間違っていますよね。アメリカに関わらず、世界中で白人が行ってきた人種差別は、それ程までに醜いものであった事は確かですが・・
by Yoku1210 | 2014-06-16 20:44 | 旅行 | Comments(4)